夢のはなし。
その日は風がとても強く、少しだが雨も降っていた。
大きな建物の玄関に出ると、僕は傘を持っていないことに気付いた。
如何しようかと考えていると、現実の世界では赤の他人だが夢では知り合いの感覚を感じた
女の子が傘を貸してくれた。
僕は何も言わずにそれを受け取り、帰途につく。
風があまりにも強いので、横殴りとまでは雨の勢いは強くないが
服は濡れてしまい、傘をしていても意味がなかった。
少しだけ歩くと、風の強さと傘を利用して、飛ぼうとしている人がいた。
5メートル程は上昇していただろう。
試みてみると、予想外に簡単で僕も5メートル程上昇出来た。
調子に乗ってより上に飛ぼうとして、傘を力任せに操っていたら
案の条傘は壊れてしまった。
さて如何したものかと思案していると、把瑠都がいた。
僕の傘を取って、少しだけ直してくれた。
僕はそれを受け取り、帰途につく。
いつの間にか帰途は通学路になっていた。
川と住宅街に挟まれている。
傘を直しながら歩いていると、タキシード姿の五回生になる先輩が歩いている。
あの人ならば、挨拶してきてくれるだろうと考え、自分からはしなかった。
傘も直しながらでもあったので。
声をかけてきてくれて、鍋をしませんかと僕は尋ねた。
もちろんいいよと言ってくれて、うれしかった。
もうちょっと人が欲しいと思った途端、後ろから
聴き上手の今年から名古屋に帰ってしまう先輩が出てきて
鍋を一緒にすることになった。
卒業の前に鍋出来てよかったですと
僕が言った瞬間
夢から醒めた。
もうとっくに卒業してるのに。
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